地震
地震は、日本において最初に想定すべきリスクと言えます。現在、東海地震や南海地震、首都直下地震などさまざまな地震の発生が懸念されています。
大規模な地震が発生すると多種多様な被害が生じます。まず、建物の倒壊や火災の発生により大勢の人が死傷することが考えられます。津波や土砂災害の危険も高まります。交通機関が停止し、帰宅困難になった人が市街にあふれることも予想されます。避難所で生活することになると、体調を崩したり、大きなストレスを感じたりする人も増加します。水洗トイレや風呂が使えなくなり、衛生状態が悪化する危険もあります。
地震では、日常生活だけでなく、経済活動も大きなダメージを受けます。オフィスや生産設備が直接被害を受けることはもちろん、商品や原料の輸送ルートの断絶で事業が滞ったり、風評被害で観光客が激減したりすることも考えられます。
BCPを策定する上では、さまざまな地震対策を考えていくことになります。まず、予防策として建物の耐震化や不燃化、設備や什器の転倒防止、落下防止などを実施していくことが必要です。次に、事後的な対策として、事務所が使えなくなったときに代わりに使うためのバックアップオフィスを定めておくことも有効です。生産設備やパソコンなどの機器が故障した場合に代わりの設備や機器をすぐに利用できるように手配しておくことも必要です。
在庫や商品の被害を防ぐためには、普段から保管上体に気をつけておくことが大事です。また、いざ被害を受けたときにあわてなくてすむように、あらかじめ取引先と震災時の納期猶予などについて話し合い、BCPにまとめておくべきでしょう。
BCPでは、従業員の安否を確認するための連絡網や緊急時の指揮命令系統を確立しておく必要もあります。また、夜間に発生すると従業員が出社困難になりますし、昼間の発生では帰宅困難になります。徒歩などで出勤できる従業員を把握しておいたり、自社の従業員が2~3日程度泊り込むことができるように、水や食料、毛布、簡易トイレなどを備蓄しておく必要があります。